2007年9月16日日曜日

稲川淳二その2

稲川淳二のミステリーナイトツアー行ってきました!

15HTアニバーサリーと言うことだったんですが、特に特別な企画もなく、いつもどおり淡々と進行。
ただ、いつもながらセットや音響、照明は実に凝っていて感心しました。

稲川さん、今年は還暦だそうで。
最後には赤いチャンチャンコを着てくれましたが、相変わらず朗らかで明るくてサービス精神あふれる人柄の出るステージでした。

考えてみれば、恐い話だけでステージをするっていう発想がすごい。
ただ、人の話をじっと聞く機会ってどんどん減ってきているというか、あんまり日常ではないなぁ。

このステージのセットは毎回、晩夏をイメージさせる開放的な日本家屋で、稲川さんの言うとおり夏休みに帰省した親戚の家って感じ。
幼いころ、農家だった祖母の家に泊まりに行くと、畑の行き帰りだのどこかへ行くところだの、とにかく家の前を通りかかったって言うだけで寄るんだよね。人が来るとままどうぞなんて無理やりにでもお茶を進める、じゃ一杯だけっていってあがり端に腰掛けて四方山話をしていく。次から次へとそんな人が寄っていったっけ。時々採れたもの置いてったりして。

今の生活じゃ考えられないよ。
だって、前を通ったっていうだけで家に寄るんだよ。毎日通ってる道だよ。
昔の人はお互い様とか、もてなしの心とか染み付いていたんだよね。農業は共同作業だから、コミュニケーションはとてもとても大事だったんだろうな。
日本家屋の開放感って、人を招く作りなんだなぁなんてこともつくづく感じます。

稲川さんのステージには10代からお年寄りまで、世代や男女差がなくリピーターが多い。
自称「田舎のおっちゃん」という彼と彼の話が作り出す雰囲気は、まさにさっき書いた近所づきあいが濃密だったころの郷愁を感じさせる。
この郷愁って経験のあるなし、世代に関係なく日本人のDNAに染み込んでいるんですかね。


今年の話も恐くておもしろかった。
また、来年も行きたいです。